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高次脳機能障害

ここでは交通事故の後遺障害として認定される高次脳機能障害についての概要や慰謝料の目安、事例などを紹介しています。

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは交通事故などにより脳に損傷を受け、記憶力の低下や性格の変化も含めた認知機能に障害が起きた状態のことを言います。

症状が見過ごされることも多く、回復が遅れてしまうケースも見られます。

様々な原因で発症しますが、全体の94%は脳血管障害と脳外傷、脳腫瘍によるものです。脳外傷の中では交通事故が最も多く頭部への強い外力により脳に損傷を与えてしまうことで起きます。

具体的な障害内容としては記憶障害、注意障害、失語識障害、失行識障害、見当式障害などがあり複数の症状が出る場合もあれば、一つの症状だけが顕著に出ることもあります。

損傷部位が広範囲だと複合的に発症するケースが多くなります。

高次脳機能障害の問題点としては症状を正確に認識するのが難しいことが挙げられます。脳の損傷と言っても、MRIなどの画像データだけでは軽度のものは診断できないことが多いからです。

症状が目に見えないため見落とされることも多く、高次脳機能障害であると診断されても交通事故との因果関係が証明されなければ適切な後遺障害等級認定を受けることができません。

交通事故に遭って高次脳機能障害が疑われる場合には、できるだけ早めに病院に行って検査を受け、医師の正しい診断を受けるように行動することが望まれます。

診断等級と認定システムの問題点

高次脳機能障害で認定される可能性のある後遺障害等級は、ある程度の労務が可能とされる9級から介護を必要とする1級、2級まで症状の重さによって変わりますが、この認定について様々な問題点が指摘されています。

高次脳機能障害は診断が難しいということに加えて認定システムがカバーしきれない部分もあり、明らかに重篤な症状が認められる場合を除くと、9級から認定されるケースが多くなってしまうのです。

これは自賠責基準に脳の損傷が画像で認められないと高次脳機能障害を認めないというスタンスが基本にあるからです。

また認定基準の曖昧さもあり、保険会社の主張と障害を受けた側の主張が対立してしまう構造があります。

こうした状況から平成22年7月、国土交通省から基準の再検討の支持が損害保険料率算出機構にあり、検討委員会が設置して外部専門家を交えて検討した結果、高次脳機能障害認定システムの充実が決定しました。

以前から比べると認定システムは改善の方向に進んでいますが、正しい等級認定のためには医師が作成した所見などの認定資料や家族と協力して事故後の障害の程度や日常生活を記録した報告書などを揃えておくことも重要です。

高次脳機能障害で認められる後遺障害等級と慰謝料

高次脳機能障害で認められる後遺障害等級は症状によって変わるため、一概に慰謝料の金額目安を算出することはできません。以下に等級別の障害内容と金額を表にまとめました。

等級 障害内容 自賠責基準 弁護士基準
9級10号 神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することができる労務が相当な程度に制限されるもの 245万円 690万円
7級4号 神経系統の機能又は精神に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの 409万円 1000万円
5級2号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの 599万円 1400万円
3級3号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,終身労務に服することができないもの 829万円 1990万円
介護2級 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,随時介護を要するもの 1,163万円 2370万円
介護1級 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し,常に介護を要するもの 1,600万円 2800万円

介護を伴う2級、1級は別としても労務に服することができない7級、5級、3級で自賠責基準で考えても200万円ずつ差があります。

症状が目に見えない高次脳機能障害の性質を考えると、いかに正確な診断が重要になるかがわかります。

後遺症は長く続き、場合によっては一生障害を負う可能性もありますので等級認定は慎重に行われなければなりません。

また金額面で確実に言えることは、保険会社に請求できる慰謝料に関して自賠責基準よりも弁護士に依頼した方が金額が高くなります

これは単に弁護士基準の設定が高いだけでなく、専門家としての交渉力があるからです。

また慰謝料には後遺障害慰謝料とは別に入通院が必要になった精神的苦痛に対して請求できる慰謝料もありますので、弁護士に任せたほうが増額する可能性が高くなります。

高次脳機能障害に関しては判断の難しさがありますので、認定結果に納得がいかない場合は異議申し立てや裁判も検討しなければなりません。

自分だけで抱え込まずに交通事故事件解決の実績のある弁護士に相談することをおすすめします。

高次脳機能障害の事例

高次脳機能障害が残る重傷事故、損害賠償額5300万円

性別:女性
年齢:20代
職業:サービス業
後遺障害等級:6級
過失割合:10 : 0

Aさんは、職場から帰宅途中、青信号で横断歩道を横断していたところ、右折してきた自動車にはねられ頭部外傷、外傷性くも膜下出血、脳挫傷等を受傷、意識障害もみられ、救急搬送されました。

弁護士交渉結果

5300万円

[事件内容 ]
Aさんは、職場からの帰宅途中、交差点の信号が青信号であることを確認し、横断していたところ、前方不注意の自動車にはねられ、そのまま救急搬送されました。

この事故により、頭部外傷、外傷性くも膜下出血、脳挫傷などの重症を負ったAさんは、入院加療後、外来通院で治療を続けましたが、残念ながら後遺症が残り、後遺障害等級7級4号及び、12級5号に該当し、併合6級と認定されました。

[ 相談内容と弁護士対応 ]

Aさんは、この事故により転職したばかりの仕事を休まざるを得なくなり、退院後も外来通院による治療が必要とされたため、多額の治療費がかかりました。

また、長期にわたり治療に励みましたが、残念ながら事故に起因する脳外傷による高次脳機能障害などが残ってしまい、「神経系統の昨日または精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」として、後遺障害等級7級4号及び、12級5号に該当する、自賠法施行令別表第二併合第6級と判断されました。

Aさんは、損賠償として慰謝料を請求したいと考え、ご相談にいらっしゃいました。

[ 結果 ]

弁護士は、Aさんの年給与や労働能力逸失率などから、適正な休業損害や逸失利益を算出しました。

また慰謝料の算定基準はいくつかありますが、最も金額が大きい裁判基準(弁護士基準)から、適正な入通院慰謝料、後遺障害慰謝料を主張、交渉の結果、損害賠償額は約5300万円での成立となりました。

法律事務所オーセンスより引用

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