交通事故を弁護士に相談する際の特約

交通事故 弁護士特約を使ってみる

弁護士費用が保険会社持ちとなる弁護士特約のメリットは、費用面の心配をせずに弁護士に依頼できる点です。慰謝料や示談金が低額の交通事故でも、弁護士費用と相殺されて費用倒れになることがありません。

ケガの程度が軽かったために思ったほど慰謝料をもらえず、「弁護士費用がはみ出て自己負担になってしまった」というリスクを避けられます。

弁護士に交渉を任せることで示談金・慰謝料の増額が期待できる、という側面も。

あえてデメリットをあげるなら、保険料が割り増しになる点でしょうか。それでも月々100円程度のことが多いようです。

自分に過失があっても特約は使えるのか?

弁護士特約はもともと交通事故被害者のための保険ですから、利用するにあたって気になるのが「過失が自分にあっても使えるのか」という点ではないでしょうか。

結論をいうと、一般レベルの過失であれば問題ありません。たとえば、自分の運転ミスがもとによる事故で、被害者側の過失割合が2~3割だった場合などは利用することができます。

基本的には、過失割合が10:0であっても利用できることが多いようです。

ですが、重過失や飲酒運転や危険運転など、あきらかな犯罪行為による事故の場合は利用できないことがほとんど。あくまで、適用されるのは通常の運転においける事故だと考えておいてください。

弁護士特約の特徴と解説

自動車保険のオプションのひとつである、弁護士費用特約(弁護士特約、弁特とも)。その存在を知っている、または契約しているにもかかわらず、利用していないケースは少なくありません。ここでは、弁護士についてくわしく見ていきましょう。

特徴①:弁護士費用特約が必要な理由

はじめに、なぜ弁護士費用特約が必要なのか、その理由について説明しましょう。それは、弁護士費用特約を利用すると、費用の自己負担がなくなるからです。

たとえば、後ろからの追突などにより過失割合が0:10で、被害者の過失がゼロだった場合。このケースでは被害者側に過失はないため支払は発生しません。そのため、被害者側の保険会社は動く義務がなく、自身で加害者側の保険会社と示談交渉にのぞまなければいけなくなります。

言葉でいうのは簡単ですが、百戦錬磨の保険会社を相手に交渉を進めるのは至難のわざ。低額の補償金・賠償金で涙をのまされたり、時間を費やしたりするなど、想像以上に困難で労力を要する作業なのです。

とくに、補償金・賠償金の少額な小さい交通事故では、自分で弁護士を手配すると収支がマイナスとなる場合もあります。弁護士費用特約がなければ、加害者が一方的に悪いにもかかわらず、被害者が負担をしいられるという、理不尽な状況に陥ってしまうわけ。

しかし、弁護士費用特約があれば、ある程度の額までは保険会社が弁護士費用を負担。被害者は自分で弁護士費用を支払う必要がないため、経済的負担なく示談交渉に挑むことができます。

特徴②:弁護士費用特約を使うタイミング

では、弁護士費用特約はどのようなタイミングで使うのでしょうか。加害者側の保険会社が補償金を提示した段階なのか、それともそれ以前なのか…。

答えは、どのタイミングでも使うことはできます。使うことできますが、「どのタイミングで使うべきか」と言われれば、可能な限り早く利用することをおすすめします。弁護士費用特約は、どのタイミングで弁護士に依頼しても被害者の負担はありません。そのため、弁護士費用を結んでいるのであれば、交通事故に見舞われた時点で依頼するのがベター。

はじめから弁護士に依頼することでスムースに交渉も進みますし、不利な条件で泣き寝入りすることもなくなります。また、交通事故や法律、治療にかんする知識がなくても、弁護士から適切な助言を随時もらえるという点も心強いはずです。

最初から弁護士費用特約を使わなかった場合は、お互いに過失割合を譲らない、こちらの要求額と提示された賠償額に乖離がある、自分で交渉している時間がなくなった、といった時点も利用するタイミングになります。

いずれにしても、弁護士費用特約は使うタイミングが早ければ早いほど、自身に不利となることがないように交渉を進めていけるため、早期活用が望ましいでしょう。

特徴③:弁護士費用特約のメリット

弁護士費用特約のメリットとしてまずあげられるのは、特徴①で前陳のように、自己負担なく交通事故の交渉を弁護士に依頼できる点です。つまり、加害者側から支払われた補償金を、そのまま受け取ることができるということ。

とくに、賠償金額が少額なケースでは、せっかく賠償金を得ても自己負担だと弁護士費用と相殺されてしまうこともありますから、弁護士費用特約の利用は必須ともいえます。多くの弁護士費用特約には限度額があるものの、そのほとんどが300万円までなので特約の範囲内で十分に対応できるでしょう。

また、受け取れる補償金や示談金、賠償金などの金額があがるというのもメリット。絶対にあがるという保証はありませんが、弁護士に依頼した多くのケースで賠償金額があがっているのです。

交通事故の賠償金には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士・裁判所基準という3つの算出基準があります。できるだけ賠償金額を抑えたい保険会社は、算出額の低い自賠責基準や任意保険基準をもとに交渉してきますが、弁護士が適用するのは算出額の高い弁護士・裁判所基準。そのため、場合によっては保険会社の提示した金額の2倍もの賠償金を手にすることもあります。

もちろん、わずらわしい交渉や専門的な処理も代行してくれるため、依頼者の精神的負担・肉体的負担が大幅に軽減されるというもの大きなメリットだといえるでしょう。

特徴④:弁護士費用特約のデメリット

ここまで見ると、弁護士費用特約はいいことずくめ。そのメリットを知れば、利用しない手はありません。

しかし、弁護士費用特約にもデメリットは存在します。保険会社はサービス精神だけで弁護士費用を負担してくれているわけではありません。特約はオプションですから、保険料に追加で費用を支払う必要があるのです。

とはいっても、通常は毎月100円程度を保険料に上乗せする契約がほとんど。年間にして1,000円少しの金額で300万円までの弁護士費用の負担がなくなるわけですから、費用対効果を考えれば決して高くはないでしょう。

万一、交通事故にあったとき、月々100円の支出を惜しんだがために数十万円の出費を強いられたら、目も当てられないことに。弁護士費用特約の大きなメリットに比べれば、特約保険料のデメリットは小さなものかもしれません。

「弁護士費用特約は月々100円くらいでも、特約を使うと等級が下がって保険料があがるんじゃないの?」と、思われる方も多くいらっしゃるのも事実。等級が下がるのを嫌って、特約の利用を逡巡している人もいらっしゃるようです。ですが、その点については心配無用。

弁護士費用特約を利用しても、その後の等級が下がるようなことないので、安心して弁護士に依頼してください。

特徴⑤:弁護士費用特約の上手な使い方

弁護士費用特約のかしこい使い方は、交通事故にあったらすぐに特約の加入有無を確認すること。

加入していることがわかったら、交通事故の解決に実績のある弁護士事務所や弁護士を探しましょう。せっかく弁護士費用特約を使うのに、交通事故案件の経験がほとんどない弁護士に依頼するのは本末転倒です。交通事故の解決実績の高い弁護士は、ホームページなどでその旨を掲示していますので、弁護士費用特約を契約した時点でチェックしておくと、いざというときに慌てずにすみます。

また、示談金よりも弁護士費用が高額になってしまう少額の物損事故でも、弁護士費用特約を活用したいところ。示談金から足が出てしまうため、物損事故は取りあつかわない弁護士は少なくありません。弁護士としても特約での依頼なら被害者の負担が実質なしなので、適正費用で示談交渉にあたってくれます。

過去、交通事故にあった人のなかには、弁護士費用特約を契約しているにもかかわらず「特約の使い方がわからないから利用しなかった」というケースも。さりとて、弁護士費用特約の利用法は簡単です。

保険会社に特約の利用を連絡し、あとは弁護士に依頼すればOK。基本的には保険会社に連絡した時点で、担当者が利用の手続きを指示してくれるので、それにしたがえば問題ありません。

まとめ

弁護士費用特約は、保険会社が弁護士費用を約款にある限度額まで負担してくれる契約。交通事故被害者は経済的負担なく、交通事故の解決を弁護士に依頼できます。

ふつうに依頼すれば弁護士用のほうが高くつきそうな、示談金や補償金が少額の交通事故でも安心。算出額の高い弁護士・裁判所基準で保証金額を算出するため、自分自身で交渉するよりも大幅な補償金額のアップが見込めるのもメリットです。

依頼するのが早ければ早いほど精神的ストレスや肉体的負担もなく、自身に有利に交渉を進められます。依頼するさいは交通事故に実績のある弁護士を選べば、あとはお任せでOK。

月100円ほどの保険料がアップするものの、それ以上にメリットが大きい特約といえるでしょう。

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